横 浜  2024/11/13



  菊花展や妙春寺の紅葉、そして今週日曜の栄光教会の写真など拝見、

  認知症テストも無事終え、接触事故のごたごたも落ち着いて、

  普段通りの日常を取り戻されたものと拝察しています。

  田嶋兄の花さじき(淡路)、六甲高山植物園、武庫川のコスモスなどの美しい写真も

  楽しませて頂きました。

  淡路では田嶋兄は脚が攣って大変だった由。私も右脚が頻繁に痺れたり攣ったりするので、

  車の運転や、長時間の外出時には漢方薬「芍薬甘草」を必ず持参していますし、

  長時間の運転は控えています。右脚は痺れるとアクセルが踏めなくなり

  攣る時はふくらはぎの反対側の脛の周りが攣って固まり、時々太ももの裏側も攣ります。

  左脚はまず大丈夫なので、悪行きブレーキは踏めるな、というのが支えです。


  ワイン同好会仲間の一年後輩が、永年趣味で能面を作っており、展示会をするというので

  秋晴れの一日、友人を一人誘って、久しぶりに横浜に出かけました。

  横浜は、住んでいる所からは、東京都をはさんで反対側にあるので、時間がかかるのですが、

  湘南新宿ラインが高崎線と接続して、大分便利になりました。

  ただ、どこか一か所で事故があると全体に影響が出るので、遅延する事が増えたのが難点です。


  能は殆ど知識がないので、多少の予備知識はもっておこうと、付け焼刃ながら、

  図書館で能面の本を読み、NHK Eテレビで能番組を観ました。謡曲は聴いても内容が

  よく判らないのですが、TVでは字幕が出るのでフォローできて助かります。

  会場は、山手234番館、この界隈は西洋館が多いところです。

  彼が20有余年で制作した18点の作品が展示されていました。制作の過程の展示もありました。

  材料は、200年の樹齢の檜だそうで、一つの作品に一年近く要したこともあったとのこと。


  即席の知識では説明もできませんので、スキャンした一覧表を添付します。

  撮った写真は「孫次郎」という女面です。

  見る角度によって笑っているようでもあり、悲しんでいるようでもあり。

  ふと、ダビンチの「モナリザ」が頭をよぎりました。


  気持ちの良い天気なのでこの界隈を散策し、エリスマン亭にあるイタリアンでゆっくりと昼食をとり

  「港の見える丘公園」で自分の写真を撮ってもらいました(添付)。

  埼玉には海がないので時々海や港を見たくなります。公園から港を見ると新入社員の頃に思いが

  飛びます。入社して3年ほどは、米、加、豪の小麦や、加州米/台湾米の港での荷捌きを

  船内荷役業者、はしけ業者、倉庫会社、製粉サイロ、農林省、厚生省と連絡を密にして

  担当しましたが、仕事をしているという実感がありました。横浜港にもよく来ました。


  船は用船契約をしたトランパー(不定期船)で、荷揚げが終了した時点で、

  本船のチーフオフィサーと手仕舞い書類を作るのですが、数量確認や荷役が出来なかった

  雨の時間のカウントなどで合意できず、時々もめることがありました。


  東京港で手仕舞い出来ず、出航時間切れで船を下ろされたギリシャ船、幸いその船が横浜港に

  立ち寄るので、翌日横浜港まで追いかけて乗船、何とか手仕舞い完了したことも。

  そんなあれこれに思いを馳せながら、山下埠頭の先にひろがる横浜港を眺めつつ、

  神戸の山、海、港を思い浮かべた、秋の一日でした。

  木下




 

  1.般若 (は んにゃ):嫉妬、悲 しみ、怒 り、女性の情念を凝集 した表現 している面。

  2.長霊感見 (ち ょうれいべ しみ):平安時代末期の盗賊「熊坂長範」をモデルにした面。

  3.慈童 (じ どう):神仙の化身といわれる青年。
  
  4.十六中将 (じ ゅうろくちゅうじょう):十六歳で源氏 との合戦で討ち死にした青年貴族。

  5。 ||「 郭男 (か んたんお とこ):午睡 の夢 の中で生の栄華 を経験 し、目覚 めてはかなさを知 る青年。 

  6.三 日月 (み かず き):武将 の幽霊・亡霊 を表現 している男神。
  
  7.翁 (お きな):天下泰平。国土安寧を願 う儀式での神聖な神 とされる老入。

  8.黒式尉 (こ くしきじょう):農作業で真っ黒に日焼けした日の神 とされる老人。

  9。 景清 (か げきよ):源氏 に敗れ、その世 を見 るに忍 びない と盲 目となった平家 の勇将。

  10.小 牛尉 (こ うしじよう):男性 の老人 を表現 した能面師「小牛清光」 の創作面。

  11,小面 (こ おもて):可憐にして端正、可愛いい若い女性の代表的な面。

  12.万媚 (ま んび):万 に値する媚、妖艶な若い女性 といわれる面。 し

  13.孫次郎 (ま ごじろう):能面師・孫次郎作、若 くして亡 くなった妻の面影 といわれる面。

  14.宝増 (ほ うぞう):増阿弥が創作 した女性面を能面師・宝来が打った面。

  15,節木増 (ふ しきぞう):増 阿弥が創作 した女性面の檜材の節から脂が鼻筋に出た面。

  16.増女 (ぞ うおんな):増 阿弥が創作 した品位 と知性、物寂 しさをたたえた女性の面。

  17.姥 (う ば):神の化身としての年老いた女性の面。
  
  18。 中将 (ち ゆうじよう):平安時代の中将 と呼ばれた在原業平をモデルにした若き貴族の面


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