MUZMUZ 15  藤 井






瞑想自省録-2025-10   2025.10/19
          
新刊を2026年2月に出版します。
仮題は「あなたも人生のリーダーたれ」である。
セルフ・リーダーシップで「自分を人生のプロ」にする本で、
どの世代の人にも有益な本だが、同期の皆様の子供、孫に勧めてほしい。

その中の一節を紹介します。


1]もしも生まれ変わりができるなら。そのためにも「今」を全力で生きる。

幼年期からの自分史を見直していて、何も記載されていない、空白の未来を考えていると、
ふとTBSのドラマと映画の「私は貝になりたい」を思い起こした。
1958年のテレビドラマでフランキー堺が、2007年のリメーク映画で中居正広・仲間由紀恵が主演。橋本忍脚本によるフィクションであるが、
第二次世界大戦中に上官の命令で アメリカ兵処刑の罪で逮捕・処刑された、元理髪師の悲劇と
夫婦の愛の物語。その切なさに感動したことを思い出した。
題名の「私は貝になりたい」の言葉の意味はなんだろうか?
捕虜殺害という罪悪感から解放され「何も言わず、何も言わない存在でありたい」と願う心
情なのか? 或いは 貝は言葉を喋らず、静かに自身の殻の中で閉じこもっている存在だから、
「もしも生まれ変わりができるなら、貝のようになりたい」という強い願望だろうか?

「もしも生まれ変わりができるなら」の仮説の下で、色々な世代の人に尋ねてみた。
ある女性は「犬に生まれ変わりたい」。
その心は「他人からの愛情を一身に受け止めてみたい」という。
精神性が高そうな、ある初老の男性は「世界的なシンガーになりたい」。
その心は「音楽はギスギスした人の心を癒す。音楽で人々を融和させ、感動を呼び起こし、
世界平和に貢献したい」とか。まだ俗っぽい、終活中の男性は
「次の生まれ変わりは、日本の哲人政治家になりたい」という。
その心は「迷走中の日本には、光明を与える哲人政治家が最も必要である。
日本を世界のリーダーにしたい」と。
10代の若者に聞いてみた。「火星で生活したい。未知の世界でワクワクする」。
「You Tuberで有名になりたい」「スポーツ選手で海外で活躍したい」
「看護師として人々を助けたい」「お金持ちになって、好きなことをしたい」等々。
10代の回答はこの人生での夢だ。生まれ変わる必要はない。
「もしも生まれ変わりができたら」の質問は、人生で挫折や悲哀を経験して、
この人生に何らかの限界を見出し始めた、50代以降の男女への質問だろう。
世代別に、過去の体験と各自の人生に対する思いで回答は変わってくるようだ。

あなたは「もしも生まれ変われたら、どうなりたいですか?」
この問は、その人の過去を知る上でも面白いゲームと言える。

過去は変えられない。未来はあなたの現状の努力の積み重ねで、「どう描くか」はあなた次第だ。来世があるとしてもその世界もあなた次第だ。
そのためには「今を生きる」すなわち「今この瞬間に焦点を当て、大切に生きる」ことだ。
 

先が見え始める50歳になっても、定年退職で人生のほろ苦さを味わう年になっても、
80歳を超え、心身のどうしようもない衰えを感じ始めても、「今」が重要である。
「今を主体的に、大切に生きる」ことである。
「世界は一つ。多様性を認め、優しい気持ちで」
「明るく、楽しく、さわやかに」生きることである。

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