MUZMUZ 15 山本
2022年06月09日 第五回 その後 ご無沙汰しました。山本、その後を記します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ![]() * 朝6時、今朝も目覚ましスイッチがNHK FMに入る、が・・起き上がらない。 突然の”音”を感じている。”音”は曜日によって変わる。 今朝の音は・・ いきなり鼓膜にキンキン響く・・高い張りのある・・あり過ぎる高い声と鼓の音。 ホオー、ポン、ポン、ホオーッ・・・「そうか、今日は日曜日かあー」。 解説者の声が“FM能楽堂”を告げる。「わかったよー!」と、起き上がらざるを得ない。 だから、だから、だから、ミサに遅刻したことはない。 日曜以外なら何時までも、のーんびり聴いていたいと思う時もある。 先日、あのトランペットとダミ声が聞こえて、ずーっと聴いていた。 それから、伊藤みゆきさんの天気予報が始まるまで、ずーっと。 この日、サッチモが一日中、NHK FMのプログラムを占拠した。 * ある日、起き上がってベッドに腰掛けたまま、 本当に突然に、懐かしい歌を自然に口ずさんでいた。 阪急三宮から六甲駅までの短い時間だったけれど、 加藤君や岡田君、ひょっとしたら堀君や菊池君もいたかも知れない、 当時流行っていたアーサーキットの“ウスクダラ”を覚えるために、走る電車の中で皆と一緒に 小声で歌ったことを・・何故か分からないけれど起き上がった瞬間・・思い出したのだ。 意味も分からず丸覚えしたカタカナの詞を、今でも懐かしく口ずさんでいる。 “ウスクダーラ ギーデーリーケン アルドゥダビンリアンムール、 カーチビンミン セトリシウーズン エテーギーカームール、・・” トルコ イスタンブールの民族音楽である。 * 最近よく聞かれるようになった バンドウーラが奏でるウクライナ民謡の哀歌も好きになりそうだ。 ポルトガル民謡のファドやスペインのフラメンコ等に似て、理屈ではなく、意味も分からず、 ただ感じるだけ、心の叫びを。 これらと一緒にしたら叱られそうだが、“詩編”も大好きだ。 捕囚からの叫び、解放・・中には胸が締め付けられそうになるものもある。 ある時、聖書研究の場で、“詩編”は演歌のようなものだと言って不評を買った。 笑って欲しい。 そんな自分は今、心から叫びたい。悪霊よ!早く、彼から出て行け!戦争をやめろ! * 今年になって加湿空気清浄機を新しく設置した。 無線LAN付き、高濃度プラズマクラスターイオン発生装置、高感度ホコリセンサー、 ニオイセンサー、温度センサー、湿度センサー、照明センサー付。 サイズも一番でかい型。最高級品。 部屋が乾燥し過ぎる。肌がカサカサでかゆい。喉も渇くし、鼻腔は切れるし、 花粉症にも悩まされていることもあって、思い切って大型の高性能品を設置した。 効果てきめん、直ぐに全てが良くなった。 ある日、外出しようとしてスイッチを切ったら、この装置が喋った。 「一日中使っても安いですよ。また使ってね」 “一日5円程度”とパンフには書いてある。 直ぐにスイッチを入れ直したら、「頑張ります!」と可愛い声で応えた。 何事も音声で話しかけてくれる。 加湿器の水を補給してやると、「ありがとう。頑張ります!」と。 朝夕に線香をつけると「ニオイを感知しました。空気を綺麗にしますね」と言い、 ほんのしばらく空気清浄機が働いた後「空気が綺麗になりました」と教えてくれる。 しょっちゅうこんな具合なので、ちょっとうるさいかなと思って音声通知を止めたら、 「また使ってね」ときた。やっぱりそのままにしておくことにした。 ある夜のこと静かな部屋で、例によって「ニオイを感知しました。 空気を綺麗にしますね」と言う。 「おーっと、俺の屁のことかな?」・・・“音センサー”は付いていない。 以来、ずーっと一人住まいの自分に話しかけ続けてくれている。良き相棒になった。 * この施設、最近の状況。入居者117名、平均年齢89.2歳。平均介護度1.2。 この6ヶ月で新規入居者10名、退去者8名。 このところご夫婦での入居が増えた。自分の両隣も入れ替わった。 右隣りの部屋には現役を引退されたばかりの、未だ70歳代の内科医のご夫妻だった。 理由は分からないが、いつの間にか引っ越された。 左隣りは一人住まいのご婦人だったが、いつの間にか入院され、 いつの間にか亡くなって退去されていた。 自分が入居して1年8ヶ月にもなるが、親しく話す機会もなかった。 替わって新しく入居のご夫婦は、ご主人が重い病気を抱え、奥様が食堂で食事なさる時以外は、 片時も離れず介助しておられる由、近くにお住まいのご長男がしばしば来ておられるようだ。 もう片方には元気そうに思えたご夫婦が入居され、ご主人とよく話をするようになって 楽しみにしていたら、あっという間にご主人が亡くなられた。 本当のところを話すまでには至らなかった。 コロナ禍最中、他と話しをする機会も制限され、 お互いにマイペースでの楽しみを見つけ出して過ごしている。 この施設では楽しめない分、他の幾つかの施設のデイサービスに参加して楽しむ人が多い。 自分は参加したことがないが、小型バスでの送り迎えがあり、 朝9時頃に出発し、もの作りしたり、歌ったり、体操したり、入浴したり、昼食して、 結構楽しんで夕方までに笑顔になって帰って来る。 皆と一緒に身体を動かし、他と話し合い、笑い合って、元気になれるのだなと思う。 人から元気をもらうのだなと。 * やけど。台所の洗い物で、お湯で手指をやけどする。 熱―いお湯でないと洗った気がしないから。レトルト食品のほかは料理はしない。 出来ないから。 しかし、フルーツを食べた後、コーヒーの後、洗い物はする。熱ーいお湯で。やけどが絶えない。 * ベランダに鳩のつがいが入ってくる。仲の良さそうな二羽をしばらく見ていたら、 エアコンの室外機の裏に入り込もうとする。巣作りか? フン場になったらえらいこっちゃと、サンダルをパタパタ踏みならして追い出した。 その日以降、毎朝OS1を飲み干した後、水を入れたペットボトルを室外機の周りに並べた。 今日で18本並んだ。もう少し必要だ。でも・・その日以降、彼等はやって来ない。 * もう半月以上、身体のだるさが続いている。もう2年以上健康診断を受けていないので、 そろそろ受けてみようかと思うのだけれど、行っていない。 暑くなったり寒くなったり、気候のせいにして。 この間、定期的に通っている病院で血液検査があった。血小板の値が異常に高い。81。 でも、そのまま何日か過ぎた。 施設の看護師と通りがかりに、最近、身体がだるくてしょうが無いと話したら、 その後事務員が部屋まで来て、大丈夫なの?お医者に診てもらいなさいと後押しされて、 提携先の病院に直ぐに予約を入れて送り出された。 親切な内科消化器科の医師は、さらに、CTを撮り、心電図などの検査をした。が、原因が特定できず、さらに、専門の血液内科のある病院へ出来るだけ早く行くようにと紹介状を書いてくれた。 早速2日後、行ってみた。そこでも改めて血液検査、エコー検査をしたが。 さらに骨髄検査を受けた。結果は10日後、再診に行くことになった。 とりあえずは血液をサラサラにするためのアスピリンの処方を受け、 この病院内の立派なレストランで、旨そうなビーフステーキを食して帰ってきた。 元気になれた。 昨日も今日も、一昨日も、何度感謝してもし切れないほどの有難さに心から感謝した。 * 施設のレストラン、食道で、親しく話が出来るご主人と一緒に食事した。 食事は、この前の病院のレストランの食事とは、比べること自体間違っているのだが、 格段の差があった。 しかし、食事後、そのご主人と別れてから気がついたことだが、 元気になっていることに気がついた。人と話をすることで元気をもらうことが出来るのだ。 感謝した。 * 第4回目のコロナワクチン接種を受けることになった。 7月下旬から8月上旬になる予定。7月には白内障の手術を受けることになっている。 2年半ほど前に白内障と言われたのだが、気になってはいたが、 いろいろ事情があってそのままにしていたが、先日、やっと眼科に行ってみた。 結局、右目を先に、その2週間後に左目を手術する予定。 その前に、と思って、一昨日、Windows11をインストールした。 コロナワクチン接種は、白内障手術の後かな? 血小板の異常値の原因も判っているかな? いろいろ調整が付いてうまく進行してくれれば、次は終活。整理しようっと。 やること一杯だ! 今回はこれで・・・ |
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