MUZMUZ 15  木 下





2024年02月07日 2月 

昨晩、かなり雪が降り この冬初めて少し積もった。
この程度でも 買い物など結構厄介で、
北国の人々の ご苦労に思いを馳せることになった。

毎年恒例の 友人の絵画展に出かけた。
春景色、人物、野菜の三点を出展していたが、彼の作品は色調が暖かい。
入り口に会の趣旨として「うまく描こうとせず、自分らしく」とあるが、
他の方の作品からも、和やかな楽しい雰囲気が伝わってくる。
92歳の出展者の方(ご婦人)に 会場でお会いしたが若々しい。
作品名は「老いてなお、、」バラが描かれていた。
少し萎れてきたバラを 描いたとのことであった。

季節柄あまり外出せず、本を読んでいる。
近年すぐに目が疲れ、読むスピードは遅い。ゆっくりゆっくりで時間がかかる。
バスーラ・リデン著「天国は現実、しかし地獄も現実」
(Foundation of True Life in God)
同じ著者の「神のうちの真のいのち」(True Life in God)

前者は 著者の生い立ちや生活で プロフィールが判り
後者を理解する上での 入門書のような感じである。
全部読み切っていないが、並行して後者も読み始めた。

MUZMUZの余田兄の近況を見て、啓発され、読み始めた。
著者はウイキペデアイアに載っているが、
1942年エジプト生まれのギリシャ人で ギリシャ正教の信徒、
絵画とテニスが得意な普通の主婦で あまり熱心とはいえない信徒だったが、
1985年以来回心して、神秘家、預言者として活躍している。
夫の仕事(国連)関係でバングラデッシュ、アフリカ、スイス、スエーデン
などで生活し、今や著名人のようだが、私は余田兄の投稿を見るまで知らなかった。

三位一体の神ご自身が、彼女に現れて会話をし、
世界へ愛の緊急メッセージを伝えるように指示され、それを書き取り
また、世界各地を回って講演して、多くの共鳴者、回心者を起こしているが、
偽の預言者、悪霊の仕業との批判もある。

はたして真の預言者か偽物か。
カトリック教会は 1995年に否定的な見解を発表したが、
その後、五つの質問/批判に彼女が明解に返事をしたこと、
ラッチンガ-枢機卿 教理省長官(後のベネディクト16世教皇)との 会談を経て、
対応が変わったと聞く。
しかし、教会で あまり話題にも取り上げられず
微妙に距離が置かれている感じを受ける。

著書には「聖書と教義に照らして食い違っているところはない」と
権威筋のお墨付きもある。
「天国は現実~」の著書の翻訳の監修者は
イエズス会 英 隆一朗神父(現在の六甲教会主任司祭)となっている。

彼女はキリスト者の一致を 強く訴えているが、
ローマの教皇への忠実を 主張している(これも神からの指示)ので、
正教の聖職者からの批判がある。

また聖母マリアへの崇敬や 聖体における イエスの現存の指示も受けているので
プロテスタントには 抵抗があるようだ。

私自身、これまで読んだところでは良質の説教のようで、力があり心によく響く。
一方、神ご自身や イエスキリストが 頻繁に現れての会話の記述は
「現実」なのか彼女の「黙想」なのか警戒心がとけないが、
黙想にしては リアルとも思う。

私が時々読んでいるネットのブログ「シメオンの回廊」、
相当にカトリックの神学や歴史に詳しい知的で良識ある文章をお書きになる
カトリックの信徒、多分70歳代の男性は、
いくつか理由をあげて偽預言者で 注意が必要と主張されている。

私はまだ判断、識別ができない状況にある。
時間をかけて さらに読み込み、知的な識者の見解も聞いてみたい。

今一つ「エコノミックヒットマンの世界戦略」(Confession of Economic Hitman)を
半分ぐらい読んだ。
米国や中国が、開発途上国の指導者を、あの手この手で罠にはめ、
壮大すぎる開発計画で 借金漬けにして途上国を支配、各種天然資源を手に入れ、
開発事業で 莫大な利権利益を得てきた事実、
コンサルティング会社などの社員として その工作の先頭に立った著者の懺悔録。
過去にニュースで聞いた、インドネシア、パナマ、コロンビア、エクアドル、
サウディアラビアの事件の舞台裏。本当に世界には 悪党が蔓延っているとの
思いが深くなる。

木下




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