MUZMUZ 15 木 下
2023年08月29日 追悼 元勤務先の職場(食糧)の4年先輩で、退職後の付き合いも含めると 60年に亘って縁の深かった人物が88歳で逝った。 数代前の元社長なので、OB.OG会の会報に追悼文を掲載することになり、 運営幹事から「おまえが書け」と要請され 久々に追悼文なるものを書いた。 頭脳明晰というにとどまらず、人を惹き付ける「なにかキラリ」とするものを もっていて、エピソードに事欠かず、1800字に納めるのに苦労した。 T大経済学部に現役で入学したが、居心地がよかったのか、 4年課程を6年かけて卒業し、入社後も「やんちゃ」がおさまらず、 首になりかけたこともあったようだが 私が入社したころは、 結婚をまじかに控え、おとなしくなっていたようだった。 テニス、ゴルフ、囲碁などの趣味の他、カラオケ好きで 持ち歌2000曲といい、 麻雀、カードも大好き、という人物だった。 ある時期からめきめき頭角を表し、順調に社長の座へ。 しかし、彼が社長の任にあった1990年代は、バブルが崩壊して、戦後最大の 不況の真っただ中にあり、じつに苦労と苦渋の時代だった。 追悼の文章を書きつつ、日本の高度成長の時代から、失われた20年、 30年と言われる時の流れを思い、折々の自分を振り返る機会にもなった。 原稿が出来上がったところで、都内、隅田川の東にあるお寺の墓地へ、 墓参にでかけた。 真言宗の由緒ある寺で、お墓も多く、さて30〜40分で見つかればいいが、 と思いつつ探し始めたところ、ものの数分で見つける事ができた。 暑い中、ついている!と思ったのだが、あとになって、 なにか見えない力で 引っ張られたのかも?と そんな気もした。 8月は学生時代は夏休み、社会人になってからも 交代で休暇をとるなど 特別な季節、また旧暦の盂蘭盆があるので、日本人にとっては、 先祖を想い 先に逝った人たちを偲ぶ、ちょっとした非日常の季節のようだ。 キリスト教では 11月が死者の月で 墓地集会などの行事があるが 日本人としては、子供時代から、お盆のころの行事が 身にしみ込んでいる。 子供のころは盆踊りが好きで、地域の櫓で輪になってよく踊ったし、 仏壇の前で両親の後ろに座って、地蔵和讃や ながながと続く御詠歌に参加した (そのあとのスイカや団子が目当てだったが)。 あと数日で8月も終わりかと思うと、ちょっとした寂しさ、感慨がある。 高齢者には 夏休みは関係ないのに不思議だね。 先週、運転免許を更新した。認知症テスト、高齢者講習、と3段階で時間がかかった。 もう3年、気をつけて運転しよう。 明後日、8月の最終日に、地元で親しい知人の奥方の葬儀がある。 暑い一日になりそうだ。 木下 |
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