中 村 神 父 転 任    2024/01/26




この度は勝手ながら、六甲教会に さよならを言わせていただきます。

4年近くをご一緒に過ごさせていただきました。御影は故郷であり、神戸大学附属の小と中学校に通い、編入生として 六甲学院の高校で 3年間を過ごしました。

その間、多くの恩師・友人に恵まれました。立ち去りがたさを感じる心もありますが、
やはり助任司祭としての 職務を続けることは もう無理だと判断し、
そこで自ら管区長に願い出た次第です。

任命書によると SJハウスに住み、四谷のイグナチオ教会の協力司祭として、
主に赦しの秘跡を授けることになりました。

自分では、どこか大きな修道会のチャプレンになることを望みました。
しかし新しい管区長・佐久間神父は、
ロヨラ(引退会員の完全介護がうけられる終の棲家)に入るにはまだ早いと判断され、
重要な仕事を託されました。
今後いつまでやれるか分かりませんが、信任に応えて 全力で尽くしたいと思います。

六甲では 4年を皆さんと一緒に過ごすことができ、感謝しております。

広島司教区で過ごした25年あまりの期間中、
わずか5か月で任地を変わることが二回もあり、人事異動はどれほど大仕事かを
幾分か弁えているつもりです。

とにかく司祭は 決して「留る者、定住者」ではありません。むしろ流れ者です。
しかし異動のたびごとに 司祭はむしろ深くなり太くなり、多くの気付きに恵まれます。
ですから 六甲教会の在任期間の長い短いを問題にしても、ほとんど意味がありません。

私としては、日々に老い行くことの大変さを受け入れ、
人とどう向き合っていくのか、人の偉さをどこに認めるのかを模索しています、。

六甲はたしかに かなり老いた教会と言えるでしょうが、
多くの人材に恵まれ、教会のためまた人々のために、喜んで尽くそうと願っている
多くの老若男女が多くおられます。

何の文句も言わずに 役員の任を果たしておられる方々、
黙々と掃除や花壇の 手入れに励んでおられる方々、
落ち葉を掃き清め、また外の灰皿やテーブルを 清掃してくださる方々、
受付や会計室で 多難な仕事をこなしておられる方々、
このように 誰も気付くがなくても 無数の善意の第三者によって、
神の教会は支えられて担われています。

その意味では、司祭も「聖なる奉仕」の一端を担っているにすぎません。

殉教者 高山右近や日本26聖人に 倣うめぐみを共に祈りつつ、
世の終わりまで、いつも私たちと共にいると約束された 御言葉に信頼して、
全世界に行き すべての人々に イエスの福音を告げ知らせましょう。

「すべての人の救いを望まれる神よ、私たちも この世の力や誘惑に打ち勝ち、
福音に生きることができますように。怯む心を強め、奮い立たせてください」。


皆さんとの 出会いを感謝しつつ。

中村健三   謹んで合掌。