藤 野 メール  18/12/18

しつこい人達  続編 2  
良識登場  12/19





良識登場

安嶋さん

今朝の報道では、民間の反応に校区側も
驚いたようで、壁画を塗りつぶす事は取りあえず
中止したようです。

Robert F.Kennedy Community Schoolと呼称される
この学校の生徒、先生、それにケネディー司法長官の
息子であるMax.Kennedy 弁護士に続き、もう一人の息子
Robert F. Kennedy Jr.が壁画擁護の声明を出したので、
もうコリアングループの暴挙は通らないでしょう。
コリアングループのリーダーのChan Yong Jake Jeong
の売名行為が動機でしょうから、彼らにはお灸になるでしょう。

ロスの韓国系人口は米国内最多で70年代初め頃から
ロス市街の真ん中部分に集中し今はコリアンタウンを
形成しています。(以前触れたと思いますがベトナム戦争に
参戦した韓国兵に自動的に米国籍を認めたのが契機)。
壁画はその地区にあります。
最近の移民は不法・合法を問わず、中国系、中米系が急増中で
そのうちご説明しますが、40年代には全米の白人は
少数派になると予想される状態です。
話題のメキシコ国境を越えて来る不法移民の中には中国系も
かなり混じっています。先週もメキシコから小舟でロス南方の
海岸へ入り込んだ中国人11人が捕まり、4人が逃げて不明とか。

藤野秀樹



続編2 良識登場

安嶋さん

横車の韓国グループの要求とそれをすんなり認めた
該当校区に勇気ある抵抗者出現のニュースがありました。
喜ばしい動きなので追加します。

壁画のあるアンバサダーホテル跡地には種々の教育関連
施設があり、別の制作者Shepard Fairey氏が同地の図書館壁に
過ってのホテルで暗殺されたロバート・ケネディー司法長官
の肖像を添付記事通り描いていますが、同氏がこの学校区の
責任者(選挙で選ばれる地位)でコリアタウンを代表するMs.Monica Garciaあてに、
もしBeau Stanton氏の当該エバ・ガードナーの壁画を消去するなら、
自分の壁画も消去しろと抗議メールを出したそうです。曰く:
「学校の生徒達がどう思っているか先生に確かめたが、生徒達は
 壁画は残すべきと言っている。Stantonの放射線画は戦旗とは
 関係ないし、もう少し良識のある頭を持って欲しい」
更に関与した学校区幹部のRoberto Matinez,及びEugene Hernandezに
「前者は壁画を南北戦争時の南部の指導者達の銅像撤去と同一視
 して不快感を感じる人がいるので撤去すると言うが、私は南部出身だが
 比較にならず馬鹿げている。」 とも。
ホテル跡地は一等地で学校よりビジネスに適した所ですが、ケネディー一族
が学校案を擁護して出来たものです。
そのケネディー一族の弁護士Maxwell Kennedy氏は壁画擁護のコメントで要約
「この国では光の放射状線は希望の象徴である。小さなグループが何が芸術で
 何がそうでないと決めるのは許容できない。公共芸術はその価値というより
 アメリカの価値観として議論すべきで、公共芸術に対し学校区の一方的
 動きに納得できない。」等と言及しています。
嬉しい事にアメリカ人としての世論が今回は顕著に出てきました。

因み上述の校区幹部の名前で判る通り、全員メキシコ系の人たちで、伝統的
フェア精神の価値観を重視するアメリカ人とは文化的背景は違うのです。
韓国系の多い校区であり、ロビー活動も激しいでしょうし且つメキシコ系が
最大勢力の48%を占めるロス市内の地区で選ばれる教育委員達であり、
アメリカの価値観は期待できません。
若い頃憧れた古き良きアメリカが、消えて行く由縁です。
でもそれはまだ死んではいませんでした。

藤野秀樹